あぶ管理人の一言集2015
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ムハンマド・アリ師のビデオ発見・・・2015/11/18
 体験談としてムハンマド・アリ師と会った時のことを某マレーシア人に話していると、その人のことはビデオで見たことがあるという。彼にそのビデオをネット上から探してもらった。
 『未帰還兵を追って~マレー編』というビデオであった。1970年制作とのことである。私がムハンマド・アリ師に会うのは、1976年全く別ルートで、その時のことは下のアドレスの中に書き込んでいる。
http://islamjp.com/profile/hitokoto08.htm#muhammadali 

 私が師と一緒に過ごした3日間、師はあまり多くは語らなかった。ところが、1970年のビデオでは、リポーターに軽快に語っている。リポーターの受け答えは理解できていない箇所も見受けられる。また、師のイスラムの説明も充分納得いくものではなかったように感じる。日本語を使う機会が少なく満足いく説明ができないのと、おそらく、師はたくさん語ったものの、編集段階でカットされたのかもしれない。
 マラヤヤワタでは、日本人の上司から礼拝をすることを快く思われてなかったように述べていたが、それは1970年時点のことだったのだろう。実はそれから、状況が変わったようだ。クアラルンプルで会ったバシロン氏の話によれば、

 礼拝は仕事能率を悪くするからいけない。マレー人は日本人に仕事能率で遠く及ばないと言われていたようだ。では、仕事能率を上げるいい方法はあるのかと、上司から聞かれ、ムハンマド・アリ師は「それは簡単です。礼拝所を工場の真ん中に作ることです。」と答えたそうだ。会社は、その言葉に従い工場の真ん中にムサッラー(礼拝所)を作った。そうすると、社員は礼拝を理由にさぼることができなくなり、時間を大切にするようになった。さらに、部署内でのチームワークもよくなり、仕事能率は大いに上がったそうだ。

 ビデオの中で、ムハンマド・アリ師は、いつも礼拝の度に上司の平賀さんの心が柔らかくなるようにお祈りをしていたと言っている。そのお祈りが通じたのであろう。ムハンマド・アリ師のアドバイスが採用され、ムサッラー設置に至ったのである。

 1976年マスジドジャメで知り合ったバシロン氏の勧めに従い私はムハンマド・アリ師を訪問するが、その時にはすでにマラヤヤワタを辞めており、マスジド・タナで自転車屋さんに専念していた。経営は軌道にのり、子沢山のムハンマド・アリ家もなんとか人並みの生活をしていたと思う。奥さんがそのように語っていた。

さて、そのビデオを見ていただきたい。
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