永遠の幸福

 預言者ムハンマド(アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ)に従うことは、人を幸福へ導きます。

『われはただ万有への慈悲として、あなたを遣わしただけである。』(預言者章107節)
『われは、全人類への吉報の伝達者、また警告者として、あなたを遣わした。だが、人々の多くは、それがわからない。』(サバア章28節)
『言ってやるがいい。「あなたがもしアッラーを敬愛するならば、わたしに従え、そうすればアッラーもあなたがたを愛でられ、あなたがたの罪を赦される。アッラーは寛容にして慈悲深くあられる』(イムラーン章31節)


 至高なるアッラーが、わたしたちすべての者に対して、現世と来世の長であり、またあらゆる点において、人々のうちでもっとも優れた者である預言者ムハンマドに従うことの成功の栄誉を、御与え下さいますように。
 至高なるアッラーは、預言者ムハンマドに従い、それに続く者をお好みになられます。ほんの小さなことでも彼に従うことは、現世でのすべての味わいや来世での祝福よりも、大きな喜ぴをもたらします。本当に優れていることは彼のスンナに従うことであり、人間の栄誉と美徳は、彼の道に従うことなのです。


スンナという言葉

 スンナという言葉には、私たちの宗教において、3つの違った意味があります。
(1)「啓典」と「スンナ」が一緒に使われる場合
「啓典」はクルアーンのことを、「スンナ」はハデイースを意味します。
(2)「ファルド」と「スンナ」が使われる場合
「ファルド」はアッラーの命令を意味し、「スンナ」は私たちの預言者の指示であるスンナを意味します。
(3)「スンナ」という言葉が単独で使われる場合
それは、イスラームの法であるシヤリーアを意味します。
 心を浄めるために、シャリーアに従うことが必要であり、また、シャリーアに従うこととは、命令を実行し、禁じられたこととビドアから遠ざかることだと言えます。預言者ムハンマドに従う者になるということは、彼が導いた道、すなわちクルアーンが示す道に従うことであり,この道は「宗教としてのイスラーム」と呼ばれます。
 彼に従う者になるために、まず最初に私たちはイーマーン(信仰)をもたなけれぱなりません。それから、イスラームをよく学んで、ファルドを実行し、ハラームに気をつけ、それからスンナを果たします。そして、マクルーフから遠ざかり、最後に、私たちはムバーにおいても、かれに従わなけれぱなりません。ここで使われているいくつかの言葉は、おそらく読者にとって外国語でしようから、一つずつ説明をしていきましよう。


イーマーン(信仰)

 イーマーンを持つことは、すべての人にとって必要です。イーマーンは、すぺての人にとって欠くことができないものです。イーマーンを持つ人は、ファルドを実行し、ハラームから遠ざからなけれぱなりません。
 すぺてのムウミン(信者)はファルドを実行し、ハラームから遠ざかる義務を負っています。それが、ムスリムたることです。すぺてのムウミンは、自分自身の生活や財産よりも、私たちの預言者を愛します。この愛情のしるしは、スンナを実行し、マクルーフを遠ざけることです。
 これにすぺて従った後、ムバーにおいて、彼に従えば、その人は、より完全で、成熟したムスリムになります。彼は、ますます至高なるアッラーに近づき、愛されるものになります。
 心から好んで受け入れることがイーマーンであり,それは、アッラーのメッセージのすぺてを信じることです。そして、信じる者は、ムウミンと呼ぱれます。アッラーがおっしやったことを一つでも信じなかったり、それが、よいことで正しいことかどうかを疑うことは、クフルと呼ぱれます。信じない者は、カーフィルと呼ぱれます。


ファルド

至高なるアッラーが、クルアーンを通して明自に命令されたこと。この命令はファルドと呼ぱれます。

ハラーム
アッラーによつて「してはいけない」と明白に禁じられたことは、ハラームと呼ばれます。

スンナ
至高なるアッラーが、明白に命令されたことではないが、わたしたちの預言者によって、そうすることが好まれたり、習慣的に行われたこと、または、預言者がそれらがなされるのを見て、禁じられなかったことは、スンナと呼ばれます。

マクルーフ
アッラーに好まれないことで、それによって崇拝行為における報酬が取り去られるものは、マクルーフと呼ぱれます。

ムバー
命じられも,禁じられもしていないことは、ムバーと呼ばれます。

ビドア
ピドアとは後につけたされたものを意味します。それは、預言者や4人のカリフの時代にはなかったもので、宗教において後に創作され、崇拝行為として始められたものです。これらのすべての命令と禁止は、シャリーアと呼ぱれます。アッラーよ、「活きたスンナ」の信仰にふさわしいイーマーンの栄光を、わたしたちに御与え下さいますように。そして、あなたが愛する者の心から広がる光で、私たちを照らして下さいますように。シヤリーアを学ぴ、それに従うことにより、究極の永遠の至福で私たちを祝福して下さいますように。

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